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こんにちは。中国文学がご専門である本校の関口先生のブログの中で「星に関した古典文学」のお話があり,その中で「古典と理科の融合授業というのも面白い」というご意見が掲載されていました。学校の教育課程では国語科と理科はそれぞれ文・理の代表的な科目として位置付けられていますが,実は科学の世界から実に様々な文学が世に出ていることをご存知でしょうか?
今日はちょっとだけご紹介しましょう (文学の教養はまったくの素人なので,間違った解釈でしたらお許しを)。
小生は以前のブログで「色」に興味を抱いたことをお話ししました。今も「花の色」に興味を持ち,「べにばな」の花色に関する研究を続けています。その「べにばな」を特徴付ける花の色,すなわち古くから天然染料として用いられてきた色素に「紅・くれなゐ」があります。合成染料に代わる明治初期までは,貴重で高価な紅色色素で,貴族を中心に飛鳥・平安時代から天然着色剤(口紅・頬紅・布染料)に用いられてきました。そして,べにばなの「紅」は,染料以外に日本人の心に響く色として位置付けられました。日本人の繊細な心の機微を詠う和歌としてご存知の,万葉集・古今和歌集や源氏物語など多くの古典文学に登場してきているのです。分子構造は,ベンゼン環を持ったキノイドカルコンを基本とした複雑なダイマーユニット構造 (benzyl styryl ketone, dimeric quinoid chalcone glycoside structure) をしていますが,その複雑な分子構造が実に人々の心に響く色 (最大吸収波長520nm付近) となり,気高く優雅に深く深く効力を発揮するのです。
「紅の薄染衣浅らかに
相見し人に恋ふる頃かも」(万葉集より)
「人知れず思えば苦し紅の
末摘花の色に出でなむ」(古今和歌集より)
当時の詠んだ人々の優雅な繊細な心を掴んだ “天然物有機化合物” なのです。
高校生にはちょっと難しい内容でしたね。次回があったら,また,ご紹介しましょう。
今日の「サイエンス文学講座」は終了です。 では・・・・・。
う~ん面白い!理科講座B(化学)の授業に取り入れようかな?