東海教育研究所発行の「望星」というマガジンがあります。毎月興味深い特集が組まれるため、とても楽しみにしているのですが、11月号は「寺田寅彦に会いたい!」という特集。「科学する才人のエッセイを読み直す」と副題が添えてあります。
私は分類すれば文系人間なのでしょうが、意外に科学的なことには小さい頃から興味がありました。その起源を求めて自分の記憶を辿っていくと、たぶん小学校時代に遡ります。横浜市立間門小学校5年生の時に所属していた科学クラブで、顧問の桃井先生にご指導いただいたことがありました。どの活動も楽しかったのですが、「冬芽の研究]と称して冬芽内部を顕微鏡で観察し、精密に描き写したものを、桃井先生と担任だった加藤先生からとても誉めていただいたことがあります。(お二人とも確か理科がご専門だったはず)40年以上経っても忘れないのですから、子供心によっぽど嬉しかったのでしょう。
2つ目に思い出すのは、中学受験の面接場面(当時は親子面接でした)。面接官から家庭の教育方針を質問された父が「常に科学する心を忘れないように・・・」と答えたのです。隣でそれを聞いていた私は全く「初耳!」でした。でもこの「科学する」という言葉はずっと私の心の中で響いていました。もう少し理数系が得意であれば、これらの経験が活かせたのでしょうが、小学校の旅人算でつまずき、なによりも龍之介の小説や中原中也の詩に心を囚われていた私が理系の道を歩むことはありませんでした。
そんな私が高2の時に「化学の苦手な関口にもおもしろい科学的な本がある」と理科の先生から薦められたのが「寺田寅彦」。日常のなにげない感覚世界から科学的な世界に入り込んでいく、その過程がリアルで本当に面白く読めました。
写真は雑誌「望星」の広告。